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ケーススタディ

課題

保険金請求の処理や保険契約の変更時に、最も重視されるのは顧客満足度です。業界大手のある損害保険会社では、自社のコールセンターへの問い合わせ件数が多く、通話内容を記録して品質を分析することに苦慮していました。月平均で約8,000件の問い合わせのうち、分析できたのはわずか40件という状況でした。しかし、損害を受け不安やストレスを抱えた顧客への最適な対処法を積極的に考えていかない限り、会話記録をチェックするだけでは十分とは言えません。そこで、コグニザントは、顧客の問い合わせに速やかに回答し、重要な情報を伝えて問題を解決するツールを開発して、そのツールを顧客サービス担当者 (CSR) に提供することを目指しました。

私たちのアプローチ

コグニザントは、この保険会社が顧客サービスを改善し、スーパーバイザーが電話応対の品質を監視できること、また顧客サービス担当者が保険金請求時の顧客の感情を理解できるようになることを目指して、人工知能(AI)を活用した情報解析プラットフォームを提供しました。さまざまな場面におけるカスタマーエクスペリエンスの改善に向けて、この保険会社の社内変革チームと緊密に連携し、保険見積もりの提供方法の効率化、保険引受業務の自動化と簡素化、保険金請求プロセスの改善を想定したユースケースを作成しました。

IBM Watsonの解析機能を拡張し、通話時の顧客の感情が分析されるようになったことで、顧客サービス担当者が顧客の気持ちを尊重した対応をするための情報が的確に伝えられるようになり、顧客一人一人の状況に応じた質問や情報を提供することが可能になりました。

言語分析を通じて顧客満足度に対するより深い理解を実現

Idea Watsonに対して、問い合わせ1件あたり40のステップを識別する方法を学習させたほか、顧客サービス担当者が電話応対の進捗状況を画面で確認できるダッシュボードを作成しました。顧客からの問い合わせがあると音声分析が実行されてチェックリストが自動更新されるため、完了したタスクと未完了のタスクを一目で確認することができます。話し方、言葉遣い、語調を含む言語分析の活用により、顧客サービス担当者は顧客の態度をより深く理解できるようになりました。

35%–40%

スーパーバイザーの月平均時間削減率

8,000

月平均分析済み通話件数

80%–90%

通話内容のチェック精度