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コグニザントジャパン ブログ

FinOps

企業内のクラウド利用が高まるなか、FinOps という概念が注目され始めています。それぞれの部門やチームがばらばらにクラウド導入を進めた結果、企業全体の財務(Finance)の観点での最適化が追い付いていないという現状が見られます。その問題への対策であるFinOpsについてコグニザントの考え方とソリューションを詳しく解説いたします。

 

FinOpsでクラウド利用によるビジネス価値を最大に

 企業によるクラウドの利用が進んでいくなか、クラウド利用時のコストに関する課題意識も高まってきています。そんななか近年注目されているのがFinOpsです。

 FinOpsとはパブリッククラウドの利用のための支出を従来のオンプレミスを中心としたITとの違いに着目して最適化し、組織のクラウドの利用によるビジネス価値の最大化を目的とする財務管理に関わる概念です。財務(Finance) とDevOpsの合成語で、DevOpsが開発者(Dev)と運用チーム(Ops)が協力して業務を進めていくように、財務チーム(Fin)とITチーム(Ops)が強力して進めていくものなのでこのような名前がついています。これからのクラウド活用で非常に重要になっていく概念です。

 

最初はクラウドコストの最適化を目指す動きが

 クラウドの利用が増えていくなか、コスト負担が企業活動を揺るがすほど大きなものになって問題となっていました。クラウドの利点は少ない予算で素早くサービスを立ち上げられることではありますが、この利点のためにクラウド利用がどんどん増え、全体としての支出が大幅に上昇していってしまいました。この結果生まれてきたのがクラウドコスト管理と呼ばれる動きです。個別のサービスの利用においてサービスあるいはインスタンスを最適化していくという流れです。この流れによりコスト最適化ツールなども世のなかに多く出現してきました。

 

さらにFinOpsの流れに

 上記のようなコストに関する課題意識が高まっていく中他の課題に対する意識も高まっていきました。たとえばクラウドサービスを利用するチームが乱立し、それらの購買が経理、財政面をサポートする組織とは別にあり、関与しないという問題です。開発チームがクラウドサービスを使うことを決めた際にスピードを優先で行うために購買決定はそのチーム内で完結してしまいがちです。そうすると組織内の同じようなチームで無秩序な購買およびそれに伴う無駄が生じてしまう可能性が大きくなります。それを解決していくためにはクラウドを利用する各開発チーム間の連携およびそれを経理、財政の面からサポートしていく財務チームとの連携が必要となってきたわけです。このような流れにより経理(Finance)チームと開発(DevOps)チームとの協業によるFinOpsが重要になってきました。

 

業界団体の発足と拡大

 このFinOpsの活動の流れは2019年に2月に米国の大手[KK1] コンサルティングファームを中心にFinOps Foundationという非営利団体が発足して、さらにこの団体が2020年6月にLinux Foundationに合流、企業の枠を超えた活動になっています。The FinOps Foundation 

 FinOps Foundationには様々なユーザーが参加しておりコミュニティーが形成され、Working GroupやSIG(Special Interest Group)が作られFinOpsの概念に基づいたユースケースの作成など様々なアセットを作成しています。FinOps Assets

 

FinOpsの6つの原則

 FinOps Foundationでは実際にFinOpsを運用するために次の6つの原則を挙げています。FinOps Principles

  1. チームは協力する必要がある (Teams need to collaborate)
  2.  意思決定はクラウドのビジネス価値によって左右される (Decisions are driven by business value of cloud)
  3. 全員がクラウド利用のオーナーシップを持つ (Everyone takes ownership for their cloud usage)
  4.  FinOpsデータはアクセスしやすく、タイムリーでなければならない (FinOps data should be accessible and timely)
  5.  一元化されたチームがFinOpsを推進する (A centralized team drives FinOps)
  6. クラウドの変動コストモデルを活用する (Take advantage of the variable cost model of the cloud.)

 

FinOpsを実践していく3つの柱

 FinOpsを実現するための取り組みとしてFinOps Foundationでは3つのフェーズを定義しております。情報提供、最適化、運用です。この3つのフェーズを何度も繰り返し行いFinOpsの組織での成熟度を上げていくことになります。

情報提供フェーズでは、クラウドのコスト配分を可視化し、各チームが何にどのようなコストを費やしているかを示すことで、アカウンタビリティを共有します。

最適化フェーズでは、目標に基づいてチームが適切な最適化アクションを実行できるようにします。

運用フェーズでは、チーム間のサイロ化を解消し、継続的な改善を通じて運用努力の焦点を絞り、規模を拡大するために、高いレベルで共有されたチームの財務およびビジネスリーダーの目標を絞り込みます。

 FinOpsはクラウドの1アカウントあたりの採算性(ユニットエコノミクス)を改善することで、クラウドのコストを増やすことなく企業全体で用できるリソース量を増やすことができます。

またクラウドのスピードとコストと品質を最適化することができます。



コグニザントのFinOpsサポートサービス

 ハイパークラウドのサポートで世界中のお客様をサポートしているコグニザントにとってもこのFinOpsの概念はとても重要であり、この概念に基づいたフレームワークを作成し、これ基づいたサービスを次の3つのステップで提供しております。

図1

最初のステップは可視化です。これにより、このプロジェクトに関わるすべての関係者が同じビューを共有し、目的を明確にすることができます。例えば、全体の最適化やシステムの改善などです。次に、現在行っている作業をできるだけ自動化します。ここでは、コグニザントの経験を活かし、様々なツールを使って、可視化で明確になった最適化ポイントを考慮した自動化をお手伝いします。そして最後にカタログ化です。これにより、さらに高いビジネス効果を得られるクラウドの利用が可能になります。

最初のステップを少し見てみましょう。例えば情報提供フェーズのツールとして下のようなダッシュボードを作成、お客様のFinOpsチームと一緒にクラウドのコスト最適化、ビジネス価値の最大化のお手伝いをしております。

図2

 

こちらのダッシュボードはコグニザントがお客様からの現状の使用状況をヒアリングして作成したものになります。この例ではいくつかのクラウドサービスを使っているようです。クラウドサービストータルでどれぐらいのコストがかかっているのか、今後の予測は?現在確保している予算との関係、ピーク時の一日のコストはどれぐらいか、それぞれのクラウドサービスでどのようなサービスにどれぐらいのコストがかかっているのか、インスタンスの種類ごとにはどうか?これらのものをこのポータルで一目瞭然で確認することができます。

図3

 

クラウドサービスを利用し管理する際に重要なことの一つとしてタグ付けによる管理があります。この画面ではタグ付けがきちんとされていないサービス一覧を表示しています。どの部門がどのぐらいのサービスをタグ付けなしで使っているかがわかります

ここでは契約したもののある期間使われていない或いは使用頻度の低いものがリストアップされています。そしてそれらを解約て得られるコスト削減の目安も示すことができます。

 最初の情報提供フェースを行うだけでも様々なことを見ることができることがわかるかと思います。コグニザントではお客様の状況によりこれらのポータルを一緒に作成し最初の情報提供フェースとしております。そしてさらに次のフェーズ、最適化のアドバイス、そして組織にとって必要なビジネス効果の高いサービスを素早く立ち上げることができるカタログの作成、その自動化、そういった運用フェースまでFinOpsを実現するためのサポートをさせていただいております。

 まずはどこから始めようか?といった相談も受け付けております。ぜひ一度ご連絡ください



この記事の投稿者

小薗井康志 (おそのい やすし)

コグニザントジャパン株式会社

コグニザントジャパン株式会社 クラウドインフラストラクチャ & セキュリティサービス リード インフラ アーキテクト

クラウドインフラストラクチャ & セキュリティサービス
リード インフラ アーキテクト


Cloud Infrastructure & Security 部門でインフラのアーキテクトとして、お客様のインフラ設計、最適化、技術戦略の策定プランの作成を担当。



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